アロマテラピーを化学で学ぶ

Aroma Massage

アロマ マッサージ (アロマ トリートメント)

スウェーデン式アロママッサージ

ヨーロッパで行われているマッサージの原点ともいえます。

18世紀から19世紀にかけて治療体操をスウェーデン出身のバー・ヘンリック・リングがマッサージに発展させ、スウェーデン式マッサージを基礎を築きました。

スウェーデンは福祉の国として有名です。

赤ちゃんからお年寄りまでの健康を広く支える意識が高く、ボディケアが広まっていきました。

マッサージは少ないアロマオイル(精油やキャリアオイル)を使用することで、摩擦を減らし、深部の筋肉組織にまで働きかけ丁寧に刺激を与えて、ストレッチ及びリラックス効果をもたらします。

同時にフットケアについての考え方も重要で、足は第2の心臓と言われます。

足をケアすることで健康を守れるという考えから高い支持を受けています。

スウェーデン式マッサージは人気を呼び、オランダやポルトガル、フランス、ドイツなどに波及していく事になります。

イギリス式アロママッサージ

スウェーデン式アロママッサージはオイル量が少なめなのに対し、このイギリス式はたっぷりとオイルを使います。

筋肉を揉み解すというより、アロマオイル(精油)の効能を肌や粘膜から吸収させる方法です。

アロマセラピーで使用される精油(エッセンシャルオイル)はどれも植物から抽出された純粋のものを使用し、その効能には鎮静作用、炎症を鎮める作用、解毒作用、水分排出作用、収斂作用、殺菌作用、柔軟作用、保湿作用などといった各種効果を期待でき、フランスでは医師の指示の下に処方される医療行為ともなっています。

メンタルティックにもよく効果を表しますので、疲労による体調不良には効果的です。

リンパマッサージ(リンパドレナージュ)

フランスで生まれたリンパマッサージ

1930年頃に、フランス人であるエミール・ヴォッダーによって考案されました。

滞ったリンパの流れをマッサージをする事によってリンパ液の流れを良くします。

リンパマッサージは通常のマッサージと同じ考えですが、こちらのリンパマッサージは凝りをほぐすマッサージより的を絞った手法でお年寄りから赤ちゃんまで受けられる施術で知られています。

リンパ液は流れが悪くなると代謝が悪くなり、むくみや肥満などのトラブルを引き起こしたします。

リンパマッサージは自宅でセルフマッサージとしても取り入れる事ができます。

リンパマッサージにはリンパ液を流すやり方にいくつかの方法があります。

「ポンパージュ」は体に溜まった老廃物(リンパ液が渋滞している部分)をリンパ液の流れにそって解消する方法です。

ポンパージュのやり方は、リンパ節の部分を「圧迫」と「弛緩」をリズミカルに力を入れず、合計4~5回繰り返します。

リンパ節はゴミを通さない網目状のフィルターのような役割をします。

老廃物が滞ったリンパ節をポンパージュして刺激すると内外へ毒素を排出を促します。

リンパマッサージをする時には一番最初にポンパージュを行うと良いでしょう。

  • 圧迫とは圧力をかけて押すこと
  • 弛緩とは力を緩めたり、力を抜いたりすること

ポンパージュはリンパ節を軽い力で圧迫と弛緩を繰り返すので指先が良いでしょう。部位によっては両手で行います。

主なリンパ節・・・首の付け根(頸リンパ節)、鎖骨〔鎖骨リンパ節〕、腋の下(腋窩リンパ節)、脚の付け根(そけい部リンパ節)、ひざ裏(膝窩リンパ節)

お勧め部位:鎖骨〔鎖骨リンパ節〕

やり方:片手で4本の指を揃えて、肌から離さないように指の腹を使ってゆっくりした圧迫と弛緩を合計4~5回繰り返します。

お勧め部位:ひざ裏〔膝窩リンパ節〕

やり方:両手の4本の指を揃えて、第一関節まで重ねてひざ裏のリンパ管を圧迫します。そのほかのリンパ管も、まず最初に、ポンバージュを行いましょう。

リンパの流れを改善する方法を「リンパドレナージュ」と言います。

全身にできるマッサージです。

手の平や指をその部位の肌に密着させて、優しく、なでるようにさするだけです。

ただ一つ気をつけることは、近くのリンパ節に向かってリンパ液を流しこむようにすることです。

逆ではなんにもなりませんので注意してください。

3回から6回と、数回繰り返すことが大事です。

リンパドレナージュをすることにより、かなりの痩身効果があり、老廃物がきちんと排出されるので美肌効果もあります。

そのためエステマッサージの中では定番とも言えます。

アレルギー症状のある方もこのマッサージを受けると軽減するようです。

【注意】

  • リンパ節を圧迫する時は、力強く圧迫するとリンパ節が炎症を起こしてしまうことがあるので、ゆっくり軽く押すと良いでしょう。
  • 手と肌で摩擦が起きやすいのでベースオイル(キャリアオイル)を使用し、目的に合わせた精油(エッセンシャルオイル)を適量加えると相乗効果が求められます。

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その他のマッサージ

バリ式マッサージ

バリはヒンドゥー思想にあふれており、バリ式マッサージもその流れを強く受けた施術方法です。

ヒンドゥーの経典である「ロンタル・ウサダ」の中にあるものが基礎となっており、手を使い呼吸法によってマッサージを施します。

「バリニーズ」は花をたくさん使うことでも知られ、花には心身を浄化して、悪いものを流しだすというメンタルティックな思想があります。

また、8世紀頃にはジャワの民間で母から娘に受け継がれてきた『ジャムウ』と呼ばれるインドネシアの伝統的な自然薬(漢方薬)を取り入れたクリームトリートメントや精油(エッセンシャルオイル)をたっぷり使用するマッサージなど様々なマッサージがあります。

相乗効果となるガムランが奏でる癒しの音楽など、嗅覚や聴覚への刺激を含めた施術でリラックシングを誘います。

  • ガムランとは、バリに古くから伝わる打楽器を用いた音楽、様々な打楽器の合奏は西洋音楽のような規律正しい音階には沿っていず、うなりが生じるようわざとずらして調律されています。(このうなりが精神を安定させるという論文もあります。)
  • 『ロンタル・ウサダ』とは、ヒンドゥー思想に従った経典が基になり、呼吸を整えながら、ゆっくりと指や手根で適度な圧力を加えるのが特長です。その動きはガムランのリズムのようなうねりを持っています。
インド式(アーユルベーダ)ヘッドマッサージ

アーユルベーダはインドに5000年前より伝わる伝統医学で「生命の科学」という意味があります。

個人の体質に合わせて行う自然療法であり、肉体、精神、魂のすべてを調和するというのが目的です。

主に植物から抽出したオイルを使って行うマッサージが主流となっており、その中でもインディアン・ヘッド・マッサージは評判の施術です。

ストレスが溜まりやすい肩や首、頭部を中心に施術することにより、不快な症状を改善します。

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東洋医学の経穴と経絡を知ろう!

東洋医学では、エネルギー(気)が循環することにより、人間の身体機能を絶えず正常に維持していると考えられています。

経絡〔けいらく〕はエネルギー(気)の循環する通り道のことであり、体内を巡廻し常に体内に隅々までエネルギーを送り届けているとされています。

経絡〔けいらく〕には、人間が生きていく上で必要な二つの経絡があります。

一経路目は、六臓六腑〔ろくぞうろっぷ〕に通している十二の経絡(正経十二経〔せいけいじゅうにけい〕)。

二経路目は、身体の中心線を通る任脈〔にんみゃく〕と督脈〔とくみゃく〕です。

この2つの経路は不足することなくエネルギーを供給するための通路として重要視されています。

経穴〔つぼ〕と経絡〔けいらく〕は、例で説明すると電車の駅を(経穴)とすると路線を(経絡)の関係と言えます。

決まりに沿って線路上(経絡)に駅(経穴)が設置され、ある駅では他の路線と連絡しあうといった具合です。

(「経」は縦の流れを、「絡」は横の流れを意味します)

「六(五)臓六腑」とは東洋医学では人体構造として臓腑論が一般的にいわれています。

「六臓」とは肺、脾、心、腎、心包、肝で、「六腑」とは大腸、胃、小腸、膀胱、三焦、胆をいいます。

中国式マッサージ

中国古来より伝わる手法で、人間の体の中にある経穴(ツボ)や経絡(ケイラク)を刺激することで美容や疾患に効果があるとされています。

道具などは一切使わず、人間の手による按摩は別名「推拿」〔すいな〕と呼ばれて人気があります。

歴史が古いだけあって、その技は何十、何百とも言われています。

台湾式マッサージ

経穴(ツボ)や経絡(ケイラク)の考え方は中国式マッサージと同じですが、マッサージの手法として足を使って全身の体重をかけるため、その効果は広範囲で抜群に効果があります。

背中や腰など、広範囲に渡る疲労や男性には効果があるマッサージでしょう。

また足ツボを道具を使って刺激する台湾伝統の足ツボマッサージは刺激的ですが、病気疾患などにも効くと好評です。

タイ古式マッサージ

タイは、インドと中国の間に位置する東南アジアの国です。

タイでは、約半数の人が体調の悪いとき、病院や薬局に行くのと同じように、治療の目的でマッサージを受けに行くといいます。

起源はブッタの時代、約2500年前にさかのぼりますが、創始者は仏教の開祖、ブッタの主治医であったそうです。

歴史の間にその教書は失われていきましたが、現在はタイの首都バンコク最大の寺院ワット・ポーの石碑に刻まれている手法です。

タイ語で「セン・プラタン・シップ」とは、人間の体内にあるエネルギー(気)の循環する通り道のことであり、体内を巡廻し常に体内に隅々までエネルギーを送り届けているとされています。

東洋医学の経絡と同様です。

これは、ヨガの「ナーディー」に相当します。

このセン・プラタン・シップは、現代医学の解剖学上は存在していません。

細かいエネルギーの通り道まで数えると約7万2千本ほど人間の体内に存在するといわれていますが、代表的なものはそのうちの10本です。

身体の表面上ではなく、身体の奥を通っていると考えられており、さらにその上に、さまざまな症状に効果のあるツボがあります。

タイ古式マッサージは、筋肉や関節をもみほぐすだけでなく、身体の奥にある重要な10本のセン・プラタン・シップのラインに沿ってツボを操作していきます。

すべてのラインは、皮膚からおよそ2センチメートルに位置し、全身に広がっています。そのラインを押していくと、その圧力が体内のエネルギーの流れを刺激し、直接的に器官や腺の病気を整え、体内の毒素を取り除く働きがあるとされています。

ツボをかなり強く刺激する必要があるので、ときとして痛みを伴います。しかしそれは、後に体内エネルギーに新たに活力を与えるのです。

タイ式マッサージ

中国式や台湾式マッサージと同様、体の中にある経穴(ツボ)や経絡(ケイラク)と同じ10本の「SEN」=セン・プラタン・シップを基準としてマッサージを施します。

インドのアーユルベーダ、中国の推拿、日本の指圧を合わせたような感じがあります。

韓国式マッサージ

韓国マッサージというとみなさん「アカスリ」を思い浮かべます。

韓国のマッサージはまずお風呂に入って体をキレイにするということから始めるもののようです。

お風呂とはいっても日本のようにお湯が張ってあるものではなく、まず蒸し風呂のようなもので十分に体を温め、その後、金箔や白金あるいは宝玉などが貼られたお風呂に入るのです。

こういった高価な貴金属類や宝玉から出る遠赤外線がお肌を更によくするのだとか。

たくさんの水分をとることも特徴です。十分に皮膚をやわらかくした所でアカスリです。

これは痛くもなく、心地よい位で、びっくりするほどのアカが取れる上、お肌もつるつる。

その後は栄養たっぷりのきゅうりやヨーグルトパックなどでお肌を十分にひきしめるとすっかり玉の肌です。

マッサージとして行われるのは主に足の裏のマッサージが多いですね。

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