アロマテラピーを化学で学ぶ

ラベンダー 真正

Lavender

ラベンダー

■写真
写真素材-フォトライブラリー
■生態
1~1.3m、直径1mほどの株に生長し紫の花をつけます。

ラベンダー プロフィール

効 能
鎮静作用
抗炎症作用
殺菌作用
鎮痛作用
癒傷作用
  • 英名:Lavender
  • 学名:Lavandula angustifolia (Lavandula officnials)
  • 科名:シソ科 抽出部位:花と葉
  • 抽出方法:水蒸気蒸留法
  • 主要成分:酢酸リナリル、リナロール、ラバンジュロール
  • 主な産地:フランス、イギリス、イタリア、ブルガリア、日本、オーストラリア

精油の解説

さわやかなハーブ調で甘いフローラルの香りの真正ラベンダーは優れた鎮静作用があり、心と身体の両方に働きかけます。

免疫力を上げ自律神経のバランスをとる作用、リラックス作用はストレスに関わるトラブル全般に効果があります。

鎮痛作用、鎮静作用、安眠作用、抗ウイルス作用、通経作用、血圧降下作用などにも有効に働きかけます。

お肌の作用は皮膚再生作用、火傷、日焼け、創傷、ニキビの炎症などに役立ち原液塗布が可能です。

通経作用があるので、妊娠初期は使用しないほうがよいでしょう。

原液塗布をする場合は、原液塗布できる「真正ラベンダー」であることを購入時の成分データ表にてそれぞれの成分含有量を確認して下さい。

精油の持つ薬理作用は成分データ表を見ればほぼ分かります。

塗布できる真正ラベンダーの精油は、強い鎮静成分のある〔エステル類〕酢酸リナリルを50%含み、殺菌作用のある〔モノテルペンアルコール類〕リナロールを40%含んでいます。

あとの10%は刺激になるような成分がほとんど含まれない為、皮膚への原液塗布も可能で幅広い症状に効果的な万能薬として重宝されています。

ケモタイプ

ラベンダーは、植物学的には単一種なので「ラベンダー」と呼びます。

ラベンダーの精油は成分構成に大きな違いが出る化学種(ケモタイプ)に分けられます。

「ラベンダー油」でも真正ラベンダー油、ラベンダースピカ油、ラバンジン油、ラベンダーストエカス油では含有成分も薬効にも著しい差があります。

真正ラベンダー油
不眠に有効な鎮静作用、インフルエンザや気管支炎など呼吸器系に有用な抗炎症作用が特徴です。
ラベンダースピカ油
約30%の1,8-シネオールと約15%のカンファーを含むため優れた去痰作用ですべての部分の皮膚に適応可能なので重症な火傷にも使用されます。
ラベンダーストエカス油
約75%のケトンを含有するため抗カタル作用、抗炎症作用、はんこん形成作用があります。
ラバンジン油
真正ラベンダーより鎮静成分はとても弱いですが、関節部分の痛みと筋肉のこわばりに特に良い精油です。

コラム

  • ラベンダーの治療効果は古くから認められていましたが、ラベンダー精油の薬理効果が再発見されたことにより現代のアロマテラピーは成立しました。
  • 現代アロマテラピーのきっかけは、フランスの化学者ルネ・モーリス・ガットフォッセが化学実験中に指に火傷を負い、近くにあったラベンダー精油を塗ったところ、驚くほどに治りが早かったことから精油の薬理作用について研究が始まりました。
  • ラベンダーには非常に多くの種類があり、このうち精油として利用されるのは真正ラベンダー以外にもスパイクラベンダー、ラバンジンなどの数種類があり、それぞれ成分や作用、香りも異なります。
  • ラベンダーは昔から万能ハーブとして使用されてきました。
  • ラテン語で「ラワーレ」は洗うという意味から語源になっています。
  • 語源の通り、古代ローマ人は消毒作用から傷の洗浄や沐浴時に浴槽にラベンダーを入れていたと言われています。
  • また、花の色にちなんで、青みがかった鉛色という意味の「Liveo]が語源とも言われています。
  • 中世には、伝染病の予防に教会や自宅の床にラベンダーが撒かれたそうです。
  • 南フランスのグラースでは革製の手袋の香り付けに精油を用いられたそうです。

ラベンダー フローラルウォーター

ボディ

消化促進

スキンケア

赤ちゃんのオムツかぶれ。冷蔵庫に冷やして、夏の日焼け後のローションや入浴剤として。

眼精疲労に。抜け毛が気になる方(ドライシャンプーとして)

肌質:全ての肌質、特に脂性肌、ニキビ肌

メンタル/エナジュティクス

精神的ストレス、疲労回復。

気分を落ち着かせ、感情のバランスを整える。

お勧め手作りグッズ

化粧水、乳液、保湿水、スプレー、パック、ジェル、トニック、ドライシャンプー

手作り石鹸、手作りクリームやジェル、クレイパックなど手作りする時の精製水の代わりに使用すると相乗効果が得られます。

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